LTspiceで、バイポーラトランジスタを使った差動増幅回路の動作をシミュレーションしてみる

LTspice

教科書に載っていた差動増幅回路の基本回路をLTspiceでシミュレーションし、どんな動作をしているのか確認してみたいと思います。

結果は、あまり自信のないシミュレーションになってしまいました。

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差動増幅回路の基本回路

上図が今回シミュレーションに使用する、差動増幅の基本回路です。

この回路では、Vin1とVin2の差電圧を増幅し、その結果がVout1とVout2の差電圧として出力されます。

$$ Vout1 – Vout2 = Av * (Vin1 – Vin2)$$

式にすると上式のようになり、Avは増幅率です。

つまり、入力信号は\(Vin1 – Vin2\)で、出力信号は\(Vout1 – Vout2\)になります。

電源は、+5Vと-5Vの2電源です。

抵抗の値は根拠もなく、適当に決めた値なので、参考にはしないでください。。。

入力信号と出力信号

さっそく、Transient解析でシミュレーションしてみたいと思います。

まず、入力信号はVin1とVin2の2信号になります。

今回は以下のような信号を入力信号にしてみました。

Vin1は1Vの直流電圧です。

Vin2はサイン波で、オフセット1Vで、振幅は0.01Vです。周期は1msです。

これでシミュレーションを実行した結果が以下です。

これだと何が増幅されたのか良くわからないので、入力信号の差動電圧\(Vin1 – Vin2\)と、出力信号の差動電圧\(Vout1 – Vout2\)で波形表示させてみます。

差動電圧を波形表示させるには、まず、Plot SettingsメニューからAdd traceを選択します。

以下のウインドウが表示されるので、Expression(s) to add:のテキストボックスにV(vin1)-V(vin2)と入力します。これで、Vin1とVin2の差電圧波形が表示されます。

ちなみに、Available data:に表示されている信号をクリックすると、Expression(s) to add:のテキストボックスにその信号が追加されます。

同じように、Expression(s) to add:のテキストボックスにV(vout1)-V(vout2)も追加します。

以下がその結果です。

入力信号と出力信号の差電圧は、逆の動きになっています。なので、どうやらこの回路は反転増幅回路のようです。

それと振幅は、入力信号が10mVなのに対して、出力信号は約0.9Vでした。なので、振幅は90倍くらい大きくなっていますね。

増幅率AvもLTspiceで表示させて、詳しく見てみます。

増幅率は、Expression(s) to add:のテキストボックスに、出力信号の差電圧/入力信号の差電圧、つまり( V(vout1) – V(vout2) ) / ( V(vin1) – V(vin2) )と追加します。

その結果です。

0msと1ms付近で、増幅率Avが0になりました。それと0.5ms付近には歪があります。

0ms、0.5ms、1msは、入力信号の差電圧がゼロになっているタイミングです。つまり、( V(vout1) – V(vout2) ) / ( V(vin1) – V(vin2) )の分母がゼロです。

それが原因で、増幅率Avがゼロになったり、歪んだりしたのかもしれません。

次に、増幅率Avの-94から-90の範囲を拡大してみます。

分母がゼロ以外の範囲も歪んでますね。

抵抗値を変えたらどうなる?

今回のシミュレーション回路の抵抗値は根拠のない、適当な値です。

なので.stepコマンドを使って、抵抗値を変えたら増幅率Avがどうなるかシミュレーションしてみたいと思います。

.stepコマンドについては、こちらの記事も参照してください。

抵抗R1とR2を変えたらどうなる?

抵抗R1とR2は、+5Vと出力端子の間にある抵抗です。

いまは10kΩになっていますが、これを1kΩ、5kΩ、10kΩ、20kΩ、50kΩの5パターンで、増幅率Avがどうなるか試してみました。

ちなみに、常にR1=R2です。

結果、10kΩが増幅率Avが一番大きく、50kΩが一番小さくなりました。

抵抗R1,R2と増幅率Avは線形関係ではないようです。

抵抗R3を変えたらどうなる?

抵抗R3は、バイポーラトランジスタQ1とQ2のエミッタと-5Vの間に接続された抵抗です。

先ほどと同様、1kΩ、5kΩ、10kΩ、20kΩ、50kΩの5パターンで、増幅率Avがどうなるか試してみました。

こちらも10kΩが増幅率Avが一番大きくなりました。また、一番小さいのは1kΩの時でした。

抵抗R1とR2とR3を変えたらどうなる?

抵抗R1とR2とR3の値を、1kΩ、5kΩ、10kΩ、20kΩ、50kΩの5パターンで変化させてみます。

R1とR2は同じ抵抗値に設定しているので、5パターン × 5パターンで25パターンのシミュレーションです。

その結果がこちら。

一番高い増幅率Avで-100程度でした。

この一番高い増幅率Avになった組み合わせは、R1(=R2)=R3=50kΩの時でした。

この結果からすると、増幅率Avを高くするには、R1(=R2)とR3は同じ値にし、その抵抗値は高い方が良いのかな????

試しに、抵抗R1(=R)2とR3の値を、100kΩ、500kΩ、1000kΩの3パターンずつでシミュレーションしてみました。3パターン × 3パターンで9パターンのシミュレーションです。

その結果がこちら。

抵抗値を大きくしても、増幅率Avは-100程度が限界のようです。

使っているバイポーラトランジスタの電流増幅率βが100だから???

回路が悪いのか、部品の定数が悪いのか、今は理由がわかりません。。。

ちなみに、上の図で増幅率Avが-100付近になったときの抵抗値は、R1(=R2)=R3の時でした。

抵抗R4とR5を変えたらどうなる?

抵抗R4とR5はバイポーラトランジスタのベースに接続した抵抗です。

この抵抗も変えてみましたが、増幅率Avはやっぱり-100程度でした。(この時のR1とR2とR3は10kΩです。)

まとめ

このシミュレーション結果は正しいのか???

あんまり自信のないシミュレーション結果です。

トランジスタの回路がわかるようになりたい。

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