LTspiceで、シミュレーション結果の電流値がマイナスになってしまう場合の対処方法

LTspice

LTspiceで電流値をシミュレーションしていると、電流値が意図せずマイナスになってしまう場合があります。

本当はプラス電流で波形を表示してもらいたいのに、マイナス電流で表示されると、波形がちょっと見づらくなってしまいます。

今回は、その問題の対処方法についてまとめました。

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プラス表示とマイナス表示は何で変わる?

以下の回路をサンプルにして調査してみます。

電源V1は1V出力の直流電源で、抵抗R1は1Ωです。

この回路で、抵抗R1の上側の端子部で電流を測ってみます。

その結果がこちら。

電流値が -1A になりました。

電流は抵抗R1の上から下に向かって流れるので、+1Aで表示された方が見やすいです。

では、なぜマイナスで表示されるのか。

電流値を見たい時は、マウスを抵抗R1の端子付近に近づけて、虫メガネみたいな電流プローブのアイコンが表示されたら、そこでクリックします。

その電流プローブのアイコンですが、赤い矢印も一緒に表示されています。(以下の図の点線みどり内)

この赤矢印の方向に電流が流れた時にプラス電流となり、逆方向に流れた時にマイナス電流が表示されます。

今回のケースでは、赤矢印が下から上を向いています。

そして、サンプル回路では、電流は抵抗R1の上から下に向かって流れるので、赤矢印とは逆方向になります。

そのため、シミュレーション結果では、マイナスの電流値が表示されました。

対処方法1 : Expression Editorで編集

最初の対処方法は、Expression Editorでの編集です。

下図のように、シミュレーション結果のウインドウには、I(R1)といったような信号名のラベルが表示されています。

このラベルを右クリックします。

すると、Expression Editorというウインドウが開きます。

今は抵抗R1の電流値をシミュレーションしているので、Enter an algebraic expression to plot:というテキストボックスには、I(R1)と表示されています。

このI(R1)を編集することで、対処します。

正負を反転させる

まずは正負の反転です。

シミュレーション結果は-1Aで表示されていますが、これを+1Aで表示させることが目的なので、正負を反転させれば良いということになります。

この場合、テキストボックスの I(R1) に -(マイナス)を追加して、-I(R1) にします。

追加が終わったら、OKボタンをクリックします。

すると、シミュレーション結果が以下のように、+1Aに変わると思います。

ラベルも I(R1) から -I(R1) に変わりました。

-I(R1) ではなく、-1 * I(R1)としてもOKです。

絶対値で表示する

Expression Editorを使ったもう一つの方法は絶対値にすることです。

I(R1) を abs(I(R1)) という感じで、abs()を追加します。

追加が終わったら、OKボタンをクリックします。

すると、以下のように波形が変わると思います。

波形のラベルがabs(I(R1))に変わっていることも確認してみてください。

対処方法2 : 抵抗R1を180°回転させる

Expression Editorでの編集ではなく、もっと根本的に対処したい場合にお薦めの方法です。

先ほど、電流プローブに表示された赤矢印の向きについて記載しますが、この赤矢印の向きを反転させれば、電流の正負も逆になります。

そのためには、抵抗R1を180°回転させます。

回転方法:

手順1 – シミュレーションの回路を表示させた状態で、Moveアイコンをクリックします。

手順2 – 抵抗R1をクリックします。すると、抵抗R1がマウスに連動して移動すると思います。

手順3 – 抵抗R1がマウスに連動して移動する状態のままでctrlキーを押しながらrキーを押します。すると、抵抗R1が90°回転します。

手順4 – もう一度、ctrlキーを押しながらrキーを押します。すると、抵抗R1がさらに90°回転します。これで180°の回転は終了です。抵抗の左側に表示されていた部番と抵抗値が、右側に移動したと思います。

手順5 – 抵抗R1を元の位置に戻します。

これで、180°回転終了です。

そしたら、マウスを抵抗R1の上端付近に移動させ、電流プローブのアイコンを表示させます。

すると、先ほどは上向きだった赤矢印が、下向きに変わったと思います。

この状態でシミュレーションを実行すれば、+1Aの結果が得られると思います。

波形のラベルがI(R1)のままであることも確認してみてください。

ちなみに、回転(Rotate、ctrl + r)やミラー反転(Mirror、ctrl + e)は、キーボードでの操作ではなく、アイコンを利用してもOKです。

まとめ

部品をコピー&ペーストでどんどん増やしていくと、いつの間にか部品が回転していってしまい、電流値がマイナスで表示されてしまう、ということが私はよくあります。

LTspiceだけではなく、コピー&ペーストは頻繁に間違いを引き起こすので注意が必要ですね。

あと、絶対値absが使えるのは初めて知りました。

他にも使える関数があるので、興味がある方はLTspiceのHelpで、Waveform Arithmeticで検索してみてください。

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