LTspiceでリニアレギュレータの動作を理解する

LTspice

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以前にDC/DCコンバータの動作を理解しようと思ってLTspiceでシミュレーションしてみました。

シミュレーションのために使った部品は適当で、電源レギュレータとしての特性もひどかったですが、それらしいスイッチングの動作は確認できました。

今回は、LTspiceでリニアレギュレータをシミュレーションしてみて、動作をまとめておきたいと思います。

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リニアレギュレータとは

Wikipediaによると、リニアレギュレータとは、

リニアレギュレータは、レギュレータの一種で抵抗や半導体素子の電圧降下を利用して電圧の安定した電源を供給する安定化電源回路である。スイッチングレギュレータと比べると、構造が単純で低価格であるというメリットを持っているため、小電力回路の電源として多用されているが電力損失は多くなる。負荷回路に対して直列に接続するものをシリーズレギュレータ、並列に接続するものをシャントレギュレータという。

Wikipediaより引用

リニアレギュレータとシリーズレギュレータは同じものだと思ってのですが、厳密には違うんですね。

この記事のタイトルはリニアレギュレータとしていますが、内容はシリーズレギュレータになるのでご注意ください。用語もリニアレギュレータで統一したいと思います。

以下は私の理解を簡略化したリニアレギュレータのイメージ図です。

上のイメージ図では、入力電圧Vinから出力電圧Voutを生成します。

R2は負荷抵抗で、出力電圧に接続される負荷です。

そして、R1が可変抵抗で、これがリニアレギュレータの代わりです

この回路のR1は以下の式になります。


$$R1 = \frac{Vin-Vout}{Vout} * R2$$

仮に入力電圧Vinが5V、出力電圧Voutが3Vならば、


$$R1 = \frac{2}{3} * R2$$

となります。

つまり、R1の抵抗値を常に\(\frac{2}{3}*R2\)にしてあげれば、出力電圧は常に3Vになるということになります。

そして、普通は負荷抵抗R2は変動するので、それに合わせてR1も変化させ、出力電圧を常に3Vに保つのがリニアレギュレータです。

シミュレーション回路

イメージ図をもう少し具体化して、上のシミュレーション回路をLTspiceで作成してみました。

・M1
PチャンネルのMOSFETで、イメージ図の可変抵抗に相当します。このMOSFETのソース・ドレイン間の抵抗値を変化させることで出力電圧Voutを制御します。

・R1とC1
R1は負荷抵抗で、C1は平滑化用のコンデンサです。

・R2とR3
フィードバック抵抗で、出力電圧を1/3にして誤差増幅器に入力します。

・V2
参照電圧とか、基準電圧とか、BGR(Band Gap Reference)と呼ばれる電圧です。この電圧とフィードバック電圧が同じとき、出力電圧は期待の値になっています。
参照電圧は、温度が変わっても、電源電圧が変わっても常に同じ電圧を出力することが求められますが、私にはそんな回路は設計できないので1Vの電源で代用しています。

・U1
誤差増幅器で、参照電圧とフィードバック電圧の差電圧を増幅して出力します。
出力電圧が高くなったら、MOSFETのゲート電圧を上げます。その結果、ソース・ドレイン間の抵抗値が高くなり、出力電圧が下がります。
出力電圧が低くなったら、その逆の動作になります。

シミュレーション結果

負荷:100Ω抵抗 Transient解析

シミュレーション回路を使って1ms間のシミュレーションを実行しました。

出力電圧は3Vの予定でしたが、ちょっと高い3.18Vになってしまいました。オペアンプのオフセットの影響でしょうか???

負荷:定電流源

負荷を抵抗から定電流源に変えて、0mAから100mAを流してみました。

シミュレーション結果です。

緑線が出力電圧で、青線が負荷電流です。

負荷電流が少ないときは出力電圧が5Vになってます。まるでフィードバック制御が動いてないですね。

逆に負荷電流が大きくなると発振も始まっていました。。。
0.9ms~1ms区間の拡大図です。

まとめ

DC/DCコンバータと同様、今回もいい加減な特性のレギュレータになりました。

でも、シミュレーションすることで、動作のイメージはできたので、今回はこれまでとします。

知人に半導体回路の本を紹介してもらったので、これで引き続き勉強してみます。

参照電圧の回路についても記載があったので、マネをしてシミュレーションしてみたいと思います。

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